【読書】 たった5秒思考を変えるだけで、仕事の9割はうまくいく (鳥原隆志)

”本”

「「的外れな仕事」は「的外れな思考」から生まれる」

著者名:鳥原隆志 書籍名:「たった5秒思考を変えるだけで、仕事の9割はうまくいく」 出版社:中経出版 発行日:2012年8月1日

なぜか先輩に怒られる。自分なりにがんばってるのに、成果がでてないと悩むことありませんか?

そんなときは、5秒思考の活用でうまくいくかもません

●本書の簡単な紹介: 著者はインバスケット研究所の代表です。インバスケットとは、管理能力を向上させるためのビジネスバーチャルゲーム(トレーニング)のことです。気になる方は下部にあるリンク本を参照してみてください。 本書では、緑川という架空の会社員の物語を織り交ぜながら、仕事上の問題に対し、解決に繋がる思考方法を簡単に説明しています。物語に沿って説明されているのでわかりやすです

●本書のおすすめポイント: 入社したばかりでどういうことを考えながら仕事に取り組めばいいのかわからない。自分なりにがんばってやっているつもりでも、なぜか成果が上がらない。ビジネス思考の基本的なことを知りたい。そういった方におすすめします!

●本書を読んだ理由: 以前にブックオフの中古100円本でたまたま見つけたインバスケットの本。そこから鳥原隆志さんの著書を読むようになりました。本書もそのうちの一冊です。

■「やめる」ことは「やる」こと以上に重要
 →これ大事です!若いころは万能感からやることを重視します。それは悪いことではないです。色々やるから失敗を経験し、失敗から次の改善点を見つけることができます。ただし、数年働いて漫然感があったり、すぐに成果を上げるような役割期待があったりする方は、「やらないこと」を決めましょう。
そのコツは以下に記載します。

「考えているかどうか」は立っているだけで見抜かれる(洞察力)
 →本書内ではアシスタントスタッフの動きで差があると述べています。考えている人は、立っているときも、今必要十分か?これから何が起きるのか?そしてそれが起きた時にどうすればいいのか?考えています。現状を洞察しちょっと先を考えることで、準備ができます。例えば講演のスタッフだとして、講演開始後に【席が空いているな→予約制なので遅れてくる人がいるな→遅れてきたらすぐに案内できるように予備資料を持ち入口の近くに居よう】等です。考えない人は指示がないとそこらへんをふらふらしているだけです。差がつくのは当然です。

「ほかに手はないか」を考える(対策立案力)
 →「無理でした」「できません」は禁句です。※コンプライアンスに触れるようなことは、「できません」と言っていいです。 トラブルが発生したとき、対応しても解決しなかったときに「無理でした」と言います。どこまで対応したのでしょうか?最低でも5つの方法を試しましょう。それでもだめなら実力が足りなかったと諦めましょう。大事なのは一つの対応を実施しただけで満足しないことです。まだほかの手はないか、考えましょう。ただし、それだけに固執し時間を過剰に使うことに注意が必要です。

■積み上げ方式と逆算方式(逆算力)
 →仕事を達成する上で大切なのは計画です。計画は目標から全体を見て、今なにをやるのがベストか、次にいつなにをやるのがベストかを考えて立てます。これが逆算方式です。一方、積み上げ方式は、その場その場でベストを尽くします。結果は成り行き任せとなり、それでは本来の目標を見失うリスクがあります。(個人的にはそれは計画とは呼べないと思います)。本書では8割が積み上げ方式で計画を立てているそうです。いつも期限に間に合わない方は、逆算方式で計画を立ててみてください。

では、どうする?

□「やめる」ことは「やる」こと以上に重要
 →やめることを見つけるコツは、必要か不要かです。必要とはそれがなかったら、損失がでることと捉えます。損害とは、「お金」「時間」「信頼」を失うことです。それに該当しないものを不要と捉えます。そしてあえてやらないと決断します。例えばメールです。ccのメールでしかもただの連絡であるものは読みません。部署内説明資料の装飾もあまりしません。資料を見る人が欲しいのは、データとその考察、そして次のアクションです。過度にきれいな資料に時間を使うのは逆に損失です。プライベートでは、テレビも自分にメリットがなければ観ません。特にゴシップは不要です。(私はお笑いが好きなのでそれはよく観ます、アマプラで観れる座王にはまってます!)。プライベートでの不必要は個人の心に依存するので自分が好きなことはやればいいと思います。しかし、仕事に関してはやめることを決断し、やることに注力して成果を上げた方がいいです。そして、成果が上がると仕事が楽しくなってきます。

□「考えているかどうか」は立っているだけで見抜かれる(洞察力)
 →前述しましたが、現状を確認し、先を予想し、何ができるか考えることです。これが結構難しいです。自戒も含めた記述です。ある程度経験がないと予想ができないのです。しかし、今できないことと、今やらないこと、をイコールにしないことです。それを意識的に考えることでできるようになるのです。できるようになってからやる!ではすごく時間が掛かります。それに、何も考えずに言われたことをやるだけでは、「楽」かもしれませんが「楽しく」ないのではないでしょうか。

□「ほかに手はないか」を考える(対策立案力)
 →これもはじめは難しいです。それは経験が少ないからです。しかし、洞察力と同じで、意識的に考えることで精度が積み上がってきます。意識的に行わなければいつまでたっても身に付きません。私の以前の部下(年上)にあまり考えないで業務している方がいます。トラブルが発生しても、対策を考えることをしません。そもそも現状把握も指示しなければ実施しません。その方は経験はあります。しかしこれまで対策立案を行わなかったことで現状のレベルに留まっているのです。経験が短い方は、ひとつでも多く対策を考える練習をして対策立案力を上げていってほしいと思います。ただし、それに時間をかけることで新たなリスクが生まれないか、その点に注意してください。

□積み上げ方式と逆算方式(逆算力)
 →いつも会議に遅刻する人、提出期限に間に合わない人、これは同じ人だと思います。つまり、逆算で計画行動を行っていないのです。期限の前日に実施する予定だったが、急遽別の業務が入って間に合わなかった。よく聞きますが、「急遽別の仕事が入ること」を計画に入れておけばいいのです。つまり余裕時間を計画に組み込みます。仕事はすべてが予定通りに流れるわけではありません。突発トラブル、顧客からのクレーム処理等、緊急の仕事が入るのが現実です(本来はそれがないように管理できれば理想です)。コツとしては、本来の期日より早く自分の期日を設定します(例えば、社内対応なら5日前、社外対応なら10日前)。重要度に対して、自分期日を設定してください。そしてそれを、達成できる計画を逆算して立てます。仮に、間に合わなくても本来の期日までに時間があるので、相手に迷惑をかけず、精度も落とさずに対応できます。そして、仕事に余裕ができたら創造的な活動(改善、自助、省エネ)に充てることができます。そこではじめて成果を上げることができるようになります。

キーポイント一覧(本書引用、P249~250)
  • 優先順位をつける力: 「本当にそれからするべきか」を考える
  • 問題発見力: 「本当にそれで解決するか」を考える
  • 思いやりの力: 「相手がどう思うか」を考える
  • 自己分析力: 「なぜ叱られたか」を考える
  • 確認する力: 「本当にそれで大丈夫か」を考える
  • 想像力: 「本当にそれが一番効率的か」を考える
  • 洞察力: 「次にどうなるか」を考える
  • 当事者意識を持つ力: 「相手が何を求めているか」を考える
  • 対策立案力: 「ほかに手はないか」を考える
  • 組織活用力: 「誰に聞けばよいか」を考える
  • 段取り計画力: 「仕事は進んでいるか」を考える
  • 課題形成力: 「本当の原因は何か」を考える
  • 目標設定力: 「ゴール」を考える
  • リセット力: 「白紙に戻そう」と考える
  • 逆算力: 「逆算したらどうなるか」と考える

記事は以上です。ご来訪ありがとうございました。


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